兜町大学教授の教え 無料メルマガ No.260 (2024年4月16日)


「Prof. SAKAKI塾 19周年!」


[0] まずは、講演会の告知をさせて下さい

 4月20日(土)に、
「2024年4月 早稲田大学 補講」
と題しまして、Prof. SAKAKI塾主宰の講演会
を開催いたします。

 この「早稲田大学 補講」では、4月6日
(土)の早稲田大学での2コマだけではお話し
しきれなかった話題や、やや応用的な内容、
そして、「株式投資で負けない秘訣」や
「今、注目の個別銘柄」の検討など、盛り
だくさんの内容を予定しています。

 今回は、「渋谷ではなく、品川」で行います。

 詳細は、当サイトの「講習会受付」のページ

http://www.prof-sakaki.com/zemi/lecture/lecture_240420.html

をご参照下さい。

 このメールでも、場所と日程と料金等の
要点部分をお知らせいたします。


<以下は、開催告知の要点です>

場所:東京・品川
   TKP品川カンファレンス annex
   「カンファレンスルーム 8」

日程:4月20日(土)13時30分〜16時40分
    (途中に10分程度の休憩1回を含む。)

予定内容:
1.市況展望
2.株式投資で負けない秘訣
3.「パッシブ投資」の最新データについて
4.長期的に相場の柱になる「インド関連銘柄」
5.今、狙える個別銘柄の検討
6.サカキ式デイトレの手法と要点
7.質疑応答(時間があれば。)

料金:
基本料金 ----- 25,000円
準塾生割引 --- 20,000円
本塾生割引 --- 15,000円
VIP塾生割引 ---10,000円

<開催告知の要点は以上です。>


 お申し込みは、4月19日までにメールにて!

 メールのタイトルを「4月20日 受講希望」
としていただいて、

・お名前(ふりがなも付記して下さい)
・ご年齢
・ご住所
・Prof. SAKAKI塾の塾生様か否か

を明記の上、sakaki@prof-sakaki.comまで
どうぞご一報下さい。折り返し、受付確認
のメールを差し上げます。


[1] おかげさまで19周年を迎えます

 4月16日で、Prof. SAKAKI塾は19周年を迎え、20年目
に入ります。
 個人的なことで恐縮ではございますが、4月16日は私
の最愛の母の命日でもあります。毎年この時期になると、
亡き母のことを思い出しながら、Prof.SAKAKI塾の創立
記念日を祝っています。亡き母が、いつも私とProf. 
SAKAKI塾の背中を押してくれているのだと思っています。

 19年もの長い間続けてくることができましたのは、
ひとえに皆様のおかげです。

 19年というのは長いようですが、過ぎてしまうと短い
時間です。その間に、リーマンショックや東日本大震災
を経て、2012年12月までの民主党政権下での暗い株価
低迷の時期を経験してきています。
 また、2020年2月〜3月にはコロナショックも経験
しました。
 Prof. SAKAKI塾にはそれらの苦難を乗り越えてきた
という歴史と実績があります。
 毎年この時期になると、本当に「皆様のおかげで
ここまでやってこられているのだ」と痛感しますので、
毎年同じことを書いてしまいます。

 Prof. SAKAKI塾の業種は、「投資顧問業」です。
兜町(=株式市場)は「生き馬の目を抜く世界」
なので、「投資顧問業」は短命なところが多いと
聞きます。
 そういった中にあって、Prof. SAKAKI塾が満19年
も続けてこられたのが、ひとえに「皆様のおかげ」
であり、重ねて感謝申し上げます。

 これからも「皆様の笑顔を求めて、有益な情報
を提供する」という初心を常に忘れることなく、
ファイナンシャル教育の普及に微力ながら一助と
なればと思っております。
 今後もじっくりと取り組んで参りますので、
皆様のご厚情を賜りますよう、宜しくお願い
いたします。

<この文面は、当サイトの TOP PAGE にも掲載
いたしました。>


[2] 市況展望 (執筆日時:4月15日 21時)

(1) 過去1ヵ月を振り返ってみます。

 過去のおよそ1ヵ月の間では、3月12日に
付いた「38,271円」が直近の安値となり、
3月22日には「41,087円」の史上最高値を
付けました。
 そこからは調整モードに入り、4月5日に
「38,774円」を、15日に「38,820円」の安値
を付けて現在に至っています。
 15日の終値は「39,232円」でしたから、
「39,000円を割り込むとリバウンドする」
という相場展開が続いています。
 そして大きな流れとしては、日経平均株価
は、「史上最高値からの調整局面になっている」
といったところです。


(2) 向こう1ヶ月の日経平均株価の動向

 5月15日までの日経平均株価の動向は、
ズバリ、企業業績次第です。今月の下旬
から5月中旬までは3月決算企業の本決算
が発表になります。

 個別企業の株価は、その決算内容によって
大きく動くことになるでしょう。また、
日経平均株価も企業業績の総体である
日経平均のEPSの値次第だということに
なるでしょう。
 4月15日の時点における日経平均の
EPSの値は「2,301円」です。これが
どのくらいまで上がるのか、または
下がるのかによって、その後の日経平均
株価の水準が決まってくるというわけ
です。


(3) 企業業績へのプラス要因とマイナス
  要因

 企業業績に対するプラスの要因は
「インフレ」です。インフレというのは、
企業の収益の額も費用の額も押し上げ
ますので、収益と費用の差額で求め
られる利益の額も押し上げられます。
 ですから、インフレはプラスの要因
なのです。

 ただし、この場合でも、販売価格(収益
の額)を引き上げることができない競争力
の弱い企業は費用だけが引き上がって
しまって、利益の額が圧迫されてしまう
ので、「インフレ負け」をしてしまいます。
 このようにして、インフレの下では
「優勝劣敗」が進むことになるでしょう。
(W.バフェット氏が、投資対象の条件
として「インフレ分を価格に転嫁できる
企業」としているのは、このような意味
があるのだと思います。)

 一方、企業業績に対するマイナスの
要因は「円高」です。輸出企業にとっては
円高は収益の圧迫要因です。
 日経平均株価を構成する銘柄には輸出
企業が多く、円高は日経平均株価にも
マイナスに作用します。

 当面は「155円/ドル」やそれよりも
円安が進む可能性もありますが、その
先には円高方向に振れることも充分に
考えられます。
 今年の年央から秋にかけてアメリカ
が0.25ポイント程度の利下げをすると
予想されていて、その頃には日銀は
逆に、0.25ポイント程度の利上げを
するかもしれません。
 もしそうだとしますと、日米の金利差
が0.5ポイントと僅かですが縮小方向に
向かっていきますので、円高方向に
向かうかもしれません。
 今夏から秋にかけて、たとえば「147
円/ドル」とか「141円/ドル」くらい
までの円高になることは想定の範囲内
です。
(もちろん、この予想に反して、円安
が持続する可能性もあります。)

 その一方で、2024年3月期までの
輸出企業の「想定為替レート」は、
「141円/ドル」くらいのところが
多いので、翌2025年3月期の「想定
為替レート」を今期と同じ水準に
据え置く企業も多いかもしれません。
 もしそうだとすれば、先行きの円高
懸念は来期の予想EPSの値にあまり
大きな負の影響を与えないということ
も考えられます。

 企業業績へのプラス要因とマイナス
要因について、以上のように考えて
みますと、「インフレ」というプラス
要因は続きそうですが、「円高」という
マイナス要因が負の影響を及ぼすのは
限定的であるとも考えられますので、
今月下旬から5月中旬にかけての企業
業績は、下振れ要因よりは上振れ要因
の方が大きそうです。
 ですから、過度に悲観する必要は
ないというように考えられます。


(4) 当面のリスク要因

 ただし、リスク要因がないわけでは
ありません。
 当面のリスク要因としては、次の
ようなことが挙げられます。

<1> 中東情勢の悪化
<2> 中国経済のさらなる悪化
<3> 大震災その他の予測不能なリスク

<1> 中東情勢の悪化は、目の前で進行中
です。少なくとも今月の11日と15日の
下落で、この悪材料は一定程度織り
込まれたかんじにはなっていますが、
まだ予断は許せません。
 原油高は企業業績にはマイナス要因
です。

<2> 中国経済が不動産を中心に悪化して
いるのは、かなりの程度すでに織り
込まれてきていますが、さらなる悪化
には注意が必要です。
 中国経済の動向を一目で把握する
には、上海総合指数を見るのが早い
です。上海総合指数が「3,000ポイント」
を維持していれば、まぁまぁ安心です。
 同指数が「2,800ポイント」を割ったら
黄色信号で「2,600ポイント」を割ったら
赤信号です。

<3> 大震災その他の予測不能なリスクは
予見のしようがありません。企業業績の
下方修正の発表もそうですが、予見でき
ない悪材料は、事前には対処できません。


(4) 今後の注目点

 前回のこのメルマガで、強気の
<シナリオ1>と、標準的な<シナリオ2>
を提示しました。
 現時点では、標準的な<シナリオ2>、
すなわち、

「日柄的に、上昇期間がすでにかなり
長くなっているので、(3月22日に付いた
「41,087円」が当面の高値となり、)
近日中に「10%くらい」の株価調整が
発生するのではないか」

という予想に近い状況になっています。

 しかしながら、今のところは「10%」
の株価調整は発生しておらず、4月5日
の「38,774円」までの「5.6%」の調整
で下げ止まっています。

 前回も述べましたように、

・インフレ誘導政策が持続し、

それによって、

・企業業績の増加傾向が続けば、

日経平均株価はせいぜい、3月12日の
「38,271円」くらいまでしか下がらずに、
新高値を追う展開になるでしょう。

 それとは対照的に、企業業績が伸び悩ん
だり、減益になったりすれば、5月以降
には比較的大きな調整局面がやって来る
ことも考えられます。
(Sell in May and go away です。)

「比較的大きな調整局面」とは、過去の
統計からは「10%〜15%」の下落を意味
します。「41,087円」を基準値として
計算しますと、当面の安値は概ね
「35,000円〜37,000円」ということに
なります。

 以上のようなことから、依然として
注目すべきは、

・企業業績のがどうなるのか

です。
 ですから、4月下旬から5月中旬
にかけての企業業績の発表は要注目です。


<今回は以上です。>





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