Q. Prof.サカキ式投資法の個別ケース分析に関する質問です。データ入力についてのルールについてです。たとえば、ある企業の決算期を3月末とした場合で、2007年、2008年、2009年、2010年(予)にデータ入力する場合、それぞれの年度は、決算期ととらえ2007年3月末、2008年3月末、2009年3月末、2010年3月末(予)と理解し、その決算数値に基ずいてBPS、EPS、自己資本比率をそれぞれの年度に入力していく、ということでよいのでしょうか?

A. そのとおりです。



Q. また、個別ケース分析の高値、安値のデータについても、たとえば2009年(3月決算)のデータには、2008年4月1日〜2009年3月末までの株価データを入力していくのがよいのでしょうか?

A. 本来は、このように年度対応にすべきです。しかし実際は、株価データについては、暦年で記録することとしています。すなわち、たとえば2009年(3月決算)の欄には、2009年1月1日〜2009年12月末日までの株価データを入力していくように作っています。これは正確ではないのですが、このようにした最大の理由は、「わかりやすさ」です。暦どおりの方が楽で、わかりやすいからです。
 そこで、正確にはどうなるのかと言いますと、2009年3月期のデータは、2009年の5月中旬頃に公表されます。本来は、株価はそれを織り込んでいきますので、そう考えますと、
「2009年3月期(2009年5月中旬公表)だったら2009年5月中旬〜2010年5月上旬までの株価データを入力していく」
ということになります。
 しかし、現実はどうなのかと言いますと、「株価には先見性がある」と言われており、不思議なことに、企業業績や企業財務・その他の材料(=株価を上下させる事由)を半年程度、先詠みすると言われているのです。これは、インサイダー情報とか、そういった違法なものによるのではなく、すべからく株価には、そういった「先見性の性質」があるのです。
 そうしますと、「先見性」の度合いを、たとえば「半年」としますと、
「2009年3月期(2009年5月中旬公表)だったら、2008年11月中旬〜2009年11月上旬までの株価データを入力していく」
ということになります。しかし、「先見性」の度合いは「半年」とは限りませんし、ここで上述しました「わかりやすさ」を優先して、
「2009年(3月決算)の欄には、2009年1月1日〜2009年12月末日までの株価データを入力していく」
というようにして作成することにしたのです。

 さて、しかし、こうしてみると、3月決算〜6月決算くらいまでのものは、このような理由で、暦どおりに作成すればいいということになるとしましても、それ以外の決算期の企業のものは、やはり少しズレることになります。
たとえば、12月決算のものですと、2009年12月決算分は2010年2月中旬頃に公表されますので、その半年前としても、2009年分は2009年8月中旬〜2010年8月上旬までの株価データを入力しなければならない、ということになり、暦通りに入力するのとは8ヶ月もズレてしまいます。
しかし、やはり、こういうケースも含めて、原則的に「暦どおり」としました。そうした理由は、このケース分析は、あくまでも「メドを見つけるもの」だからです。

 将来の株価のことですから、やはり完璧に正確な予測をするのは不可能でしょう。しかし、概算的な高値・安値は、この手法で予測できます。そして、この予測は、どうしても「概算」ですので、入力についても、作成時の「わかりやすさ」を優先して、暦どおりとしたのです。

 以上をまとめますと、

「高値・安値の入力は暦どおり。」

 その理由は、

1.「わかりやすさ」を優先したため
2.あくまでも「メドを見つけるもの」だから

です。




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