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兜町大学教授の教え 無料メルマガ No.269(2025年1月1日配信)
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「2024年と2025年の日本の株式市場」
* 年末年始のご挨拶
旧年中は、ご愛読いただきまして、本当に
ありがとうございました。
今年も、どうぞ宜しくお願いいたします。
これからも、メルマガの配信を地道に続けて
参りますので、倍旧のご愛顧を賜りますよう、
今後とも宜しくお願いいたします。
今回は、「foomii」に有料で掲載している
メルマガ文書を、特別に配信させていただき、
新年のご挨拶とさせていただきます。
[1] 市況展望(執筆日時:1月1日 1時)
(1) 過去1ヶ月を振り返って
12月の日経平均株価は「38,216円」で
始まり、12日に「40,091円」の高値を
付けてから調整に入り、19日に「38,355円」
まで下がりました。
そこからは上昇に転じて、27日に
「40,398円」まで上がりました。
この12月27日は「新年相場入り」をした
日ですので、機関投資家を中心に、
「2025年も、日経平均株価は右肩上がり
をしそうだ」
という期待の表れではないかと感じて
います。
今月の終値は「39,894円」で、4万円
を割り込んで大納会を迎えましたが、11月
28日の安値(37,801円)以来、着実に下値を
切り上げてきています。
また、1月の始値は「33,193円」でした
から、昨年に続いて、株価の右肩上がりが
継続した1年間でした。1年間で「20.2%」
の上昇となりました。
(2) 2024年1月1日配信をレビューします
2024年1月1日配信の第063号(「『辰己
天井』は本当か!?」)では、戦後開所来の
全ての事例をまとめた上で、次のような
結論を得ました。少し長いですが、レビュー
(復習)してみて下さい。
レビュー1.
<昨年 2024年1月1日のまとめと結論>
要するに、全ての事例で、「辰年は株価が
上がった」のです。
ただし、辰年・巳年が「天井」ではなくて、
もっと上がっていく事例の方が多いという
ことはいえます。
また、強いインフレがずっと続くようですと、
日経平均株価はずっと右肩上がりになると
いうようにも予想できます。
ただし、この場合でも、資産インフレだけ
ではなく、物価のインフレも続くでしょうから、
インフレ率で割り引けば、株式投資で利益が
得られても、実質的な購買力はあまり向上
しないかもしれません。
すなわち、3年後に、日経平均株価が
たとえば「33,000円」から「50,000円」まで
どんどん上がっていって、330万円の財産が
株式投資で500万円になったとしても、たとえば
車の値段が330万円から500万円に上がっていたら、
儲かったことにはなりませんよね。実質的な
購買力が維持されただけです。
これから起こることは、そういうことなの
ではないかと考えています。
ということは、逆に言えば、これからは
「株式投資をしておかないと実質的な購買
力がさがってしまう」
ということなのです。
それがインフレ社会を生き抜くための
常識です。
<2024年1月1日のまとめと結論;以上です>
レビュー2.
<昨年 2024年1月1日の「[5] 2024年の展望」
のまとめと結論>
2024年(辰年)は「天井」を付けるか
「右肩上がり」になるということがいえます。
具体的に言いますと、次の3つのケース
が想定されます。
<1> 2000年の事例のように、2024年の年央
くらいに天井を付ける。
<2> 1989年(巳年)の事例のように、2025年
(巳年)の年末頃に天井を付ける。
<3> その他の全ての事例がそうであった
ように、資産インフレでどんどん株価
が上がっていく。
このような「相場格言に基づく過去の検証」
からは、
<1> 2024年の年央くらいに天井を付ける。
<2> 2025年(巳年)の年末頃に天井を付ける。
<3> 資産インフレでどんどん株価が上がっていく。
のいずれかになりそうだ、ということです
(3) 2024年の1年を振り返って
2024年の1月1日には、以上のように
予想しましたが、2024年の1年を振り
返ってみますと、これまでのところでは、
<1>(=2024年の年央くらいに天井を付ける)
は当たりましたが、<2>と<3>が当たるか
どうかは、これからのインフレの行方次第
です。
2024年は「33,193円」で始まり、年央の
7月11日に「42,426円」の最高値を付け
ました。
このように、2024年は年央に天井を付ける
展開となったわけですが、これは、国際的
には「インフレの日本への伝播」が、そして
国内的には「新NISAの開始」が原動力に
なっていたと総括できます。
そして、8月5日に「植田ショック」に
よってブラックマンデーが発生し「31,156円」
まで急落しました。
しかし、その暴落は1週間で収まり、その
後の日経平均株価は上昇基調になりました。
この暴落は「植田日銀の失策」による
ものなので、「人災」です。このような
不測の人災と、東日本大震災のような天災
は、突発的に発生してしまうので予測不能
ですが、こういった天災・人災による株価
の大暴落に特徴的なことは、
「1週間くらいの短期で株価が暴落前に戻る」
ということです。
ですから、狼狽売りは御法度です。
これからも、天災・人災による株価大暴落
は突如発生してもおかしくはありませんが、
「1週間くらいの短期で株価が下落前に戻る」
ので、狼狽売りは御法度なのです。
天災・人災の発生は予測不能なのですが、
2025年に発生する可能性がある人災をひとつ
だけ予測するとすれば、それは「トランプ
大統領の暗殺」です。
トランプ大統領は、2024年の1年間だけ
でも2度、命を狙われていますし、これから
も狙われ続けるでしょう。
なぜなら、トランプ大統領は、ウクライナ
戦争を終結させることによって、軍産複合体
から敵視されますし、ワクチンにも反対し、
CO2削減にも疑問を投げかけていて、
そういった主張に賛同している人物を政権
の中枢に据えようとしています。
ですから、「戦争・ワクチン・CO2削減」
という3つの巨大な利権集団を敵に回して
いますので、これからも危険はつきものです。
故・ケネディ大統領とトランプ大統領は、
・大富豪なので、巨大資本家からの誘惑
(=巨額なお金の力)に屈しない
・巨大資本家(=利権集団)の利害を
損ねる政策を断行する
という点で共通しています。
ですから、故・ケネディ大統領がそうで
あったように、トランプ大統領は選挙前
だけではなく、在任中も常に暗殺の危険と
隣り合わせです。
(4) 「1日だけ」の大暴落の対処法
2016年11月に最初にトランプ氏が大統領
に当選した時も、その事実が伝わった時
には、NY市場は終わっていて、東京市場
が開いている時間だったため、東京市場
だけが1日で6%以上急落し、翌日のNY
市場は、それとは真逆に、急騰しました。
そのNY市場の急騰を見て、その日の
東京市場は急騰して、東京市場だけが
バカみたいな「1日だけの急落」を演じて
しまいました。
故・ケネディ大統領が暗殺された時も、
NY市場は終わっていて、速やかに
副大統領が職務を代行したため、翌日の
NY市場はほとんど下落していません。
1962年11月22日(故・ケネディ大統領
が暗殺された日)の東京市場の記録が
手もとにありませんので確認はできかね
ますが、この時も東京市場だけが「1日
だけの急落」を演じたのではないかと
思量されます。
また、2024年の「植田ショック」の時も
急落は「1日だけ」でしたし、2011年3月
の東日本大震災の時も、急落は「1日だけ」
でした。
以上のようなことから、天災や人災で
株価が大暴落した時には、狼狽売りは
厳禁です。
(5) 2024年の1年を振り返って〜続編〜
2024年の日経平均株価の週足チャート
を見ていただくと、植田ショックによる
安値だけが、長い下ヒゲになっている
のが一目でわかります。
すなわち、植田ショックによって
「例外的で異常な安値」が付いてしまった
ということなのです。
そして、その異常な安値を度外視して
日経平均株価の週足チャートを見ますと、
植田ショック以降、「綺麗〜な三角保ち
合い」が形成されています。
つまり、2024年は、
・7月11日までの上昇基調(これが
第一フェーズです)
から
・8月の植田ショックによる大暴落を
挟んで、
・三角保ち合いによる上昇(これが
第二フェーズです)
という2つのフェーズ(局面)に分けて
とらえることができるのです。
[2] 2025年の日経平均株価の行方
ここで指摘した「三角保ち合い」は、
理論的には「もうすぐ上に放れ」ます。
1月20日にトランプ大統領の就任式が
ありますので、それを引き金にして
上に放れるのかもしれません。
一方で、このような「上に放れる
三角保ち合い」がチャート上で形成
された時に、必ずしも実際に株価が
上に行くとは限らないのですが、
多くの場合は上に行くようです。
ただし、中小型の個別株とは異なり、
日経平均株価といった「マクロの指標」
が上昇するためには、「上に放れる
三角保ち合い」といったような、いわ
ゆるテクニカル要因だけでは不十分で、
やはり「企業業績」や「為替要因」、
そして、世界の経済情勢といった
ファンダメンタルズ要因が伴うことが
必要です。
日本では、まだ当分の間、インフレ
経済が進展するでしょうから、企業
業績は、そのインフレを反映して、
増益になる可能性が高いです。
また、アメリカにおける経済の
ソフトランディングは、ほぼ確実
でしょうし、ウクライナ戦争も終結
に向かうでしょう。
もちろん、中国経済の不安やトランプ
大統領の気まぐれな発言といったような
不安要素もありますが、日本のインフレ
が止まるような要因は、今のところ
見当たりません。
政府も「賃上げ」の音頭を取り続けて
いますし、日銀も緩慢にしか利上げは
できません。何といっても、巨額の
財政赤字と政府債務の問題は何ら解決
していませんので、日本はインフレ政策
を持続するしか「生き残る道はない」
のですから。
このような気運を勘案しますと、
日経平均株価は、これからも緩やかな
右肩上がりになるということが予想
されます。
ただし、「41,000円」に達した
ところでは、大きめの下落に要注意
です。
なぜならば、日経平均株価は
「41,000円」に達したところで、
いわゆる「三尊」を形成するから
です。
「三尊」というのは、チャート上で
「高値 → 最高値 → 高値」という
形状になることを指します。
このような「三尊」の株価形成を
した後には、比較的大きめの下落
基調に転じることが多いのです。
日経平均株価は2024年3月に
「41,087円」の高値を付けており、
そこから調整を挟んで再度上昇し、
同年7月に「42,426円」の最高値
を付けています。
これから近い将来に「41,000円」
の高値を付けますと、それが「3番
目の高値」になりますので、そこ
からは下落基調に転じやすくなる
ということに、一定の留意が必要だ
ということなのです。
もちろん、これもテクニカル要因
によるものだけですので、必ずしも
そうなるとは限りません。
ただし、注意をしておくことは
必要であろうと思います。
そして、インフレの度合いが強く、
企業業績も好調を維持した場合には、
「41,000円」を上に抜けていくことも
考えられます。
その場合には、2024年3月の高値の
「41,087円」と同年7月の高値の
「42,426円」を結んだ線の延長線上の
「44,000円前後」まで上昇するという
シナリオも考えられます。
<今回は以上です。>
それでは今年も、どうぞ宜しく
お願いいたします。
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